前十勝(1790m)
(カバワラ尾根および「ボウル斜面」ルート)
現在、十勝岳の噴火口のうち噴煙を上げているのは、前十勝のそばの62-U火口です。2014年12月より噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられており、火口から1km以内には近づかないようにして下さい。
白銀荘から見る前十勝
富良野川を渡る手前から見る前十勝 |
カバワラ尾根ルート
前十勝は岩の多いところなので雪の量がかなり多くないとスキーが傷だらけになるので注意してほしい。
吹き上げ温泉白銀荘から十勝岳登山道につながる道を行き、富良野川を渡る。冬季、川は通常、完全に埋まっている。川を渡ってから右手上方に見える、立ち枯れた木が林立する尾根が通称カバワラ尾根である。この立ち枯れは十勝岳の噴火の際にできたものだ。
尾根を登ってゆくと次第に斜度が上がり、風によって露出した岩が多くなり、雪面もクラストしている。千春沢上部の沢地形には雪が着いていて登りやすい。しかし、標高1650m付近から上では露出する岩やハイマツが多くてスキーができる状態ではない。頂上を目指すならツボ足で登った方がよい(アイゼンが必要なときもある)。風向きによっては有毒ガスを含む噴煙で危険なこともあるので注意してほしい。
「ボウル斜面」ルート
富良野川を渡るところまではカバワラ尾根ルートと同じである。カバワラ尾根の末端を乗り越え、次の沢を渡り、広い沢状地形を登ってゆく。沢は次第に右の曲がって行き、やがてお椀の底のような斜面につく。ここが通称ボウル斜面である。広い斜面を右手方向に詰めて尾根に上がる。
3Dルート図